「なぜ美術や工作は子供に良いか」を「感性が育つ」で逃げずに明確に答えれるようになった話。
美術や工作は感性が育つ!っていうけど、美術だけで感性が育っているわけではない
みなさんこんにちは。元教員現在独立し、会社経営とかいろいろやってます。日置菜津美です。
今回は、「なぜ美術は子供にとって良いか」ということを書いていきたいと思います。
よく美術工作は「感性や感受性が育つ!」と言われますが、明確になぜ良いか、どんなことが具体的に良いか・・・を答えれるのは少数派じゃないかと思います。
ちなみに
感性・・・印象を受け入れる能力。感受性。また、感覚に伴う感情・衝動や欲望。
感受性・・・外界の刺激・印象を受けいれる能力。物を感じとる能力
だそうです。
私は仕事で美術教室や教員、アートイベントをしながら体感しているため“感性、感受性が育つ”というのがよくわかっていますが、
具体的に美術工作がどう子供にいいのか言語化して!感性が育ったサンプル見せて!どう感受性育ってるかデータ見せて!
といわれると、イマイチ説明ができません。なぜなら感受性、感性は毎日の生活の中で継続的に育まれるものですし、美術以外の生活でももちろん育ちますから、美術をやってたからこんな素敵な感性が育ちました!とは言えないんですよね。
なので今回は、いわゆる“美術は感性がそだつ”を少し横に置いて、
なぜ美術が子供にとって良いのか、私がしっかり言語化できることを書いていきたいと思います。
美術や工作は、トライ&エラーがたくさんできる。
美術が子供に良い理由は、トライ&エラー、つまり失敗してやり直して作り直して・・・。がたくさんできることです。
もっと簡単に言うと「失敗をする」経験が手に入ることです。
例えば
・水彩絵の具で描いてみたら水を入れすぎてシャビシャビになった!
→ちょっと水を減らしてみよう
・ペットボトルと段ボールをくっつけようとしたら、木工用ボンドではくっつかない!
→他の接着剤やテープならいけるかな?
・ねんどでタワー作ったらぐちゃっとつぶれちゃった!
→中になんか入れたほうがいいのかな?もしくはもう一個つくるか!
・グルーガンで指先やけどした!いててて
→次は気を付けよう。置き場所も変えてみよう。
などなど。工作や美術は失敗がつきものです。手先が器用でない子供なんてなおさらです。
しかし失敗することによって、次はどうしよう、もっとこうしたらできるかも、を自分で考えることができます。
子供のころにたくさん失敗をしておくと、「失敗した!じゃあ次はこうしてみよう」という前向きな気持ちがどんどん育ちます。
うちの小学2年生の息子は工作が好きですが、だいたい途中で「うまくいかなーい!」と怒っています。でもうんうんうなりながら、やり直したり新しい方法を試して「できた!」と作品を持って来てうれしそうにしています。自分自身でトライ&エラーを楽しんでいるんですよね。
トライ&エラーが身につくと、勉強、スポーツ、対人関係ありとあらゆる面での強いメンタルが育ちます。
美術や工作をすることで、楽しみながらそのメンタルが身についていく・・・大変良いことではないでしょうか。
美術や工作は、思いがけないハプニングが楽しめる
また、失敗の途中で面白いことに気が付くのも美術の特徴です。
・水彩絵の具で描いてみたら水を入れすぎてシャビシャビになった!
→雑巾で拭き取ったら、雑巾がカラフルに!きれい!
・ペットボトルと段ボールをくっつけようとしたら、木工用ボンドではくっつかない!
→糸でぐるぐるにまいてみたら逆にかっこよくね?
・ねんどでタワー作ったらぐちゃっとつぶれちゃった!
→ぐちゃっとつぶれた形が面白いから、お母さん写真撮って!
美術や工作に明確な正解はないので、思いがけない状況を楽しむのも美術の醍醐味です。
その思いがけないハプニングを親も一緒に楽しめるようになると、子供もハプニングや失敗にがっかりせず、前向きになれますよね。またそのハプニングから新しいアイデアが生まれたり・・・といいことづくめです。
まとめ:美術が子供に良い理由は、「失敗」がたくさんできること!と言い切ってます。
いかがでしたでしょうか。
このように最近私は、「子供にとって美術は何がいいの?」と聞かれるととりあえず
「失敗がたくさんできる」と言い切っています。もちろん感性や他のいいところもたくさんありますので、それはまた後日。
今日もありがとうございました。